嚥下の解剖・生理

摂食嚥下は、食物を認知し、口へ運び、咀嚼して食塊を形成し、咽頭から食道を経て胃へ送り込む、一連の協調運動である。この過程には多数の筋・神経・器官が精密に関与しており、そのどこかが破綻すると嚥下障害が生じる。臨床で障害の所在を見極めるには、まず正常な構造と仕組みを正確に理解しておくことが不可欠である。
本章では、摂食嚥下にかかわる器官の解剖と神経支配を概観し、続いて嚥下を時期に分けてとらえるモデルとその生理学的機序を整理する。さらに、加齢に伴って嚥下機能がどのように変化するかを述べ、高齢者の嚥下を理解するための基盤とする。

摂食嚥下の解剖と神経支配

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